9月22日に真庭市の真庭技建さんにお邪魔しました。稲刈りの真っ最中ということで、その様子を取材させていただきました。今年度、田んぼのオーナー制度に参加しており、稲の育成状況やお米を作るためにかかることなど、お話をお伺いしてきました。
こちらもどうですか?

真庭技建 初本社長さん
稲刈り準備
朝方は稲がまだ濡れていて刈り取りできないそうです。稲が乾く頃(天気に左右されるけど10時以降くらい)から刈り取りを始めるとのことです。稲が朝露で湿っている状態だといろいろな機械が壊れてしまうようです。コンバインはアスファルトを走るとキャタピラが傷んだり切れたりするということで、田んぼの横までトラックで運びます。

コンバインを運ぶトラックも必要です。
今年はお米の出来がよさそうです。
今年のお米の出来は良さそうとのこと。稲刈りは2か月間くらい行われます。9月に入って雨が多かったので、稲刈りがなかなか進まず、ちょっと計画よりは遅れている感じとおっしゃっていました。

大きい方のコンバインを運転するのは社長の長男さん。運転技術もすばらしく、頼もしいです。

軽トラックの上の青い袋にいっぱい入ると750kgのもみが入るそうです。お米にしたら8~9俵くらいとのこと。

社長の奥様。稲ブーケ!
同じ品種で同じように育てても、田んぼによって全く味が変わる…と、社長さんはおっしゃっていました。土と水って大切なんだと思わせられるエピソードです。
イノシシ被害は今年もありました。
山の近くの田んぼは被害があります。田植えをした時期は鹿。稲が実ったらイノシシが出るそう。カメムシはお米が固く実る前に刺して吸うので、米が実った時に黒い点々ができるそうです。

田んぼの真ん中あたり、稲が倒れている部分はイノシシが遊んで稲を倒していった跡。
山の近くの田んぼの周りには電気柵をしているのですが、完全にはシャットアウトできません。稲を倒されたり、食べられたりします。美味しくできたお米から食べられるそうで(もち米が甘くて美味しいらしく、すぐ被害に遭うとのこと)、動物はやっぱり良く知っています。

電気柵。これも長い距離設置するので費用も大変です。
ライスセンターで玄米にします。
真庭技建さんのライスセンターも見せていただきました。ここで、収穫したもみの状態から玄米の状態までにします(もみすり)。汚れた米とか、カメムシ被害にあっている米も、ここで除去してしまえるということです。うちのライスセンターは小さい方とおっしゃっていましたが、すごい設備です。現在はフル稼働のようです。今年から岡山県知事が出す登録機関としての許可を取ったので、お米の等級を決める検査も自社でできるようになったとのことです。検査の機械は何年も前から入れていたのですが、去年までは許可が下りていなかったので外部委託で検査していました。そうすると、費用もたくさん掛かります。自社で行うと費用も発生しないし、信用度が上がります。

ライスセンター。フル稼働。
農業にはお金がかかります。
今回見学をさせていただき、改めてお金がかかるなぁ…と本当にびっくりです。目で見た物(施設や機械)だけでも1億円は優に超えます。しかも、コンバイン等はいろいろなメンテナンスが必要な上、10年使えるか使えないか…というスパンです。去年はコンバインが次々壊れて大変だったそうです。イノシシの電柵もただではありません。これに肥料や人件費もかかってきます。消費者としては、主食のお米はなるべく安く買いたいところではありますが、実際に現場を見ると複雑な気持ちになりました。

小さい方のコンバイン。こちらは次男さんが運転されています。クーラーが効くのでちょっと快適だそう(笑)
トラクターを動かすにも経費がかかります(油代や人件費)。加えて土のことも考え、現在は稲刈りをした後の田んぼの藁はそのままにして、土を耕すのは田植え前の1回だけだそうです。いろいろな農法があるけれどもうちはこの方法を採用しています。とのことでした。
後継者もあまりいません。
周辺のお米農家さんも子供はいらっしゃるけど、稲作をされる後継者がおられない方が多いということで、地区の10年後はどうなっているのか…と奥様はおっしゃっていました。

黒い帽子の男性は社長の次男さん。20代の同級生コンビ。若き農業の担い手です。
次男さんは海外に魅了され、ワーホリや農業研修で海外へ長期間、何度も行っておられたことも!今後も行きそうなご様子。同級生のかたは、都会でIT関連からのUターン就職。会社のHPを担当されているとのことです。
このお米(玄米)を販売します!
11月3日 岡山市北区北長瀬で開催されるイベントに置いて、真庭技建さんの田んぼで収穫された玄米を販売します!岡山県産のお米をご家庭で是非食べてみてください。
こちらのイベントにて販売します。
Crair marche インスタグラムより

とれたてのもみ。これを玄米にして販売します!
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